シロアリと聞くと、多くの人は家屋を食い荒らす害虫をイメージするかもしれません。
これは実際に家で被害が発生したり、敷地内の木材等がボロボロになっていたりと
悲惨な状況で目撃されることが多いからだと思います。
しかし、実際に被害をもたらすシロアリは自然界に存在する約3,100種の中で
380種程とされており、それ以外の大半は森林に生息し、枯死木や落葉を主食として
自然の循環に大きな役割を果たす益虫なのです。
種類によって害虫にも益虫にもなるシロアリ。
今回はそんなシロアリの起源についてご紹介させていただきたいと思います。
■地球上の大先輩!シロアリ
シロアリは約3億年前から地球に存在する生き物とされています。
まだ恐竜もいない時代です。この時代は古生代石炭紀といわれ、巨大昆虫やシダ植物が繁栄し
両生類が地上に上陸した時代としても知られています。
巨大昆虫と聞くと、何だか気味が悪いですね。
そのような時代から現在まで絶滅することなく生き抜いてきたシロアリですが、
実はアリの仲間ではなくゴキブリが進化した昆虫です。
またシロアリは「餌の調達」「巣作り」「外敵との戦闘」等、役割を分担して共同生活を始めた
最初の生物ともいわれています。
一方のアリですが、こちらはハチが進化した生き物とされています。
ではアリの仲間ではないのに、何故シロアリと名付けられたのか。
これは単純なのですが、見た目がアリに似ているからとされております。
■日本国内におけるシロアリの生態
日本には24種のシロアリが確認されていますが、国内に広い範囲で生息するシロアリは主に
ヤマトシロアリ・イエシロアリ・アメリカカンザイシロアリの3種類です。
そして家や木材に甚大な被害をもたらす大半のシロアリはヤマトシロアリになります。
■シロアリが生態を守る上で欠かせない共存者
先ほどシロアリはゴキブリの進化形態とお伝えしましたが、シロアリはゴキブリと違い非常に弱い生き物です。
光や風がとても苦手で、他の生き物にはすぐに食べられてしまいます。
もはや退化ではないかと思われがちのシロアリですが、どうやって何億年も生き延びてこられたのでしょうか。
それは内に潜むとても心強い共存者「バクテリア」の存在があったからです。
シロアリは木材の主成分となるセルロースを栄養としています。
セルロースが原料の本やダンボールなども栄養にすることができます。
新聞紙やダンボールは木材に比べ柔らかいので、シロアリからするとちょっとしたご馳走かもしれません。
シロアリがセルロースを体内で分解できるのは、体内にバクテリアが住み着いているからです。
シロアリは体内の相棒(バクテリア)と共生することで自身の生態を保っているのです。
さてここまでシロアリの生態についていろいろとご紹介させていただきましたが、冒頭でもお伝えした通り
シロアリは本来自然界に欠かすことのできない益虫です。
しかし、木を使って造られている家に住む我々にとって、それを餌にするシロアリは
建物の害虫でしかありません。
シロアリが家に入ってこないように予防(対策)することは大切ですが、
万が一家でシロアリを発見した場合は早急に対処しないと家がボロボロになる可能性があります。
害虫の仮面をかぶったシロアリが来た場合、私たちは生活の基盤である住居を守る為に戦わなくては
なりません。
とはいえ、シロアリ駆除は専門業者に任せるのが確実です。
弊社では害虫駆除を専門にシロアリ駆除も行っております。
シロアリに限らず、害虫でお困りのことがあれば、気軽にご相談いただければ幸いです。