研修会

先日東京都ペストコントロール協会の研修会があり、
オンラインで受講しました。

様々な講師の方のお話を聞けましたが、その中でも今回は狂犬病について
少々共有させていただきます。
≪厚労省ウェブサイト≫
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/

狂犬病予防法により、マイクロチップの装着とその情報の登録が義務化されました。
≪環境省ウェブサイト≫
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/pickup/chip.html

狂犬病は現在の日本では全く聞かれなくなった感染症ですが、世界では毎年数万人の方が亡くなっている感染症です。
また感染し、発症してしまうとほぼ100%の方が亡くなってしまう怖い感染症でもあります。

基本的には感染した動物に嚙まれたり引っかかれたりした際に生じた傷口からウィルスが体内に侵入し感染。
潜伏期間(数カ月になることもあるそうです)を経て発症します。
狂犬病という名前からイヌが感染するウィルスと思っていましたが、犬、猫、キツネ、スカンク、アライグマ
やコウモリなど多くの動物が感染するそうです。
感染動物に噛まれたりして傷を負ってしまった場合は傷口の洗浄・消毒後に医療機関で狂犬病予防ワクチン
を接種することで発症を回避することができます。

発症すれば100%死亡すると聞いた時は「!!」となりましたが、感染後早期にワクチンを接種すると
その後の発症が防げると聞いてほっとしました。
また、日本では飼い犬には毎年1回の予防接種が義務付けられていますし、私が子供のころには野良犬が
多くいましたが、現在それらはほとんど見られなくなり、関係者の皆さんの多くの努力がこの感染症の
拡大防止・国内撲滅に寄与しているのだなと思います。

国内では全く心配のいらない感染症になりましたが、諸外国で犬にかまれるなどして帰国した方が、帰国
後に発症して亡くなる事例(輸入症例というそうです)が近年でも数例あります。
日本では狂犬病を気にすることはないので、外国で動物と触れ合った際に傷を負ってしまっても簡単に消毒して
それだけで済ませてしまい、その数カ月後に発症してしまうということがあるようです。
外国へ旅行などされる方は現地の情報やワクチン接種の必要など充分に調べて、このような不幸がなく楽し
いだけの旅行となるように充分注意していただきたいと思います。

近年は新型コロナウィルスや鳥インフルエンザ、デング熱、ジカ熱など様々な種類の動物や昆虫などを
媒介した感染症が国内でも出現しています。
特に小さいお子様や高齢の方は感染しやすいそうです。ワクチン接種や身の回りの環境整備で感染症をできるだけ
身の回りから遠ざけるようにしたいものですね。
ネズミやハクビシン・アライグマなど野生動物や蚊や毛虫など昆虫類は環境整備・捕獲などで遠ざけることができる
事も多いと思います。気になることがあればお気軽にご相談ください。