最近「ネズミの被害が増えている」という声を耳にしませんか?
実はこの背景には、地球温暖化による気候変動が深く関わっていることが最新の研究で明らかになりました。
世界の都市で進む「ネズミの増加」
2025年1月31日付の学術誌「Science Advances」に掲載された研究によると、
世界16都市のうち11都市でネズミが増加していることが確認されました。
ニューヨークやサンフランシスコ、アムステルダムなどの都市では特に増加が顕著です。
研究チームはその原因をこう分析しています:
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平均気温の上昇(影響度約40%)
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都市化の進展(緑地の減少)(約34%)
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人口密度の高さ(約19%)
つまり、温暖化と都市の環境変化が複合的に影響し、ネズミにとって暮らしやすい環境が広がっているのです。
冬でも活動・繁殖できるように
本来なら冬は寒さで活動が制限されるネズミ。
ところが温暖化により冬の活動期間が延び、繁殖も途切れにくくなっていることが報告されています。
結果として、年間を通じてネズミの個体数が増え続ける傾向にあるのです。
日本でも増えるネズミ相談
この傾向は日本でも例外ではありません。
東京都の相談件数データを見ると…
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2013年:1,860件
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2023年:3,629件(約2倍!)
さらに千代田区など繁華街を抱える地域では、ネズミの苦情件数が過去最多を更新するなど、被害が拡大していることが報道されています。
ネズミ被害を防ぐためにできること
ネズミは建物や配線をかじるだけでなく、感染症のリスクもあるため放置は危険です。
私たちの暮らしを守るために、まずは以下の対策が大切です:
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ゴミをしっかり密閉し、放置しない
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建物の隙間や配管まわりを塞ぐ
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早めに専門業者へ相談する
特に温暖化でネズミの活動が活発になっている今、「気づいたらすぐ対応」が鉄則です。
まとめ
気候変動は、私たちの生活に直接関係ないと思われがちですが、
実際にはネズミの増加という形で身近な暮らしに影響を及ぼし始めています。
都市部に住んでいる方こそ、日々のちょっとした工夫で被害を防ぎ、安心できる環境を保つことが求められます。