「アリ(蟻)」と聞くと、とても身近な生物で危険性は無いような印象を抱いてしまうかもしれませんが、
種類によっては大変危険で人体に害を及ぼすものも存在します。建物に害を及ぼすシロアリは有名ですが
今回ご紹介させていただく生物「ヒアリ」は人体に害を及ぼす害虫で、要緊急対処特定外来生物に指定されて
います。
【要緊急対処特定外来生物】
特定外来生物の中でも危険性が非常に高く、まん延した場合には著しく重大な被害を生態系等に及ぼし、
国民生活の安定に支障を及ぼす可能性がある生物。当該特定外来生物又はその疑いがある生物を発見した場合、
早急に検査、防除などの拡散を防止するための措置を緊急に行う必要がある。
ヒアリは南米中部が原産のアリで体調2~6mm程の小さな赤茶色が特徴です。
攻撃性が非常に高く毒針で刺されると火傷のような激しい痛みを感じ、水疱上の腫れなどが生じることから
漢字では火蟻、英語ではFire ant(ファイヤーアント)と呼ばれています。
ヒアリの毒は体内の組織を破壊するとされており、特にヒアリ類の毒にアレルギー体質を持っている
人だと呼吸困難、血圧低下、意識障害などの症状が起こり、場合によってはアナフィラキシーショック
を引き起こす可能性もあるとされています。
そんな恐ろしい「ヒアリ」、実は日本でも確認されております。
2017年5~6月に掛けて神戸港やその周辺で確認されており、その後日本各地で発見が相次ぎました。
国内への侵入経路としては、最初に発見された場所が物語っておりますが、海外からのコンテナに積まれて移入
してきたとされています。
2024年11月の段階で、18都道府県であわせて135例が報告されています。
尚、確認された場合は迅速に緊急駆除を行っている為、定着はしておりません。
しかし、それでも貿易がある以上はコンテナに紛れていたのを見逃してしまい、そのまま流れて民家に現れる
可能性もあります。
ヒアリが好む場所としては公園・緑地・水辺・畑地が挙げられており、日当たりが良い開放的な場所を選んで
巣を作るとされています。
上記の場所は人間が居住する付近にある為、非常に厄介です。
何か対抗手段はないのでしょうか。
実はあります。その手段とは「ワサビ」です。
兵庫県立人と自然の博物館(三田市)の研究員が実験で突き止めたとされており、ワサビの辛味成分が有効で
ワサビ成分を含むシートを梱包材として使用することで侵入を未然に防ぐことができる可能性があるとされています。
しかしこちらはあくまで侵入防止措置です。身近に現れたからといってワサビで迎撃するのは危険を伴いますので
万が一「ヒアリ」、又はヒアリと疑われるアリを確認した場合は極力刺激を避け、その場を離れるのが賢明です。
その際は環境省ヒアリ相談ダイヤル(℡:0570ー046ー110)に連絡をお願い致します。
尚弊社でも害虫駆除を専門に行っております。もしお困りのことがございましたらお気軽に御連絡下さいませ。