こんにちは!
皆さんは「スイスチーズの法則」って聞いたことありますか?
これは、リスク管理や事故防止の考え方の一つです。
シンプルに言うと、いろんな防御策を組み合わせても完璧ではないけれど、それでも全体でリスクを減らせる、という考え方です。
今回はこのスイスチーズの法則についてになります。
スイスチーズ=リスク防止の層
スイスチーズと言えば、特徴的なのは穴が空いていることですよね。
この法則では、防御策をスライスされたスイスチーズに例えています。
システムやプロセスにおける防御策や安全策は、チーズスライスのように複数の層に分けられていて、それぞれがリスクを防ぐ役割を持っています。
でも、この「チーズ」には欠陥(=穴)があるのがポイント。どんなに完璧に見える防御策でも、どこかしらに隙や弱点があるんです。個々の層では100%の効果を期待できなくても、いくつかの層が重なり合うことで、リスクが「穴」を通り抜けて事故に繋がるのを防ぐ役割を果たします。
すべての穴が重なると事故が起きる
ただし、問題は全てのチーズの「穴」が一列に揃ってしまう時。この状態が「事故」や「失敗」につながる瞬間です。複数の防御策があっても、たまたま全ての層で欠陥やミスが重なると、リスクが素通りしてしまいます。
たとえば、航空機の運行中にパイロットが誤操作をしたり、機材に不具合があったり、整備ミスがあった場合、それぞれ単体ではすぐに事故になるわけではありません。でも、これらのミスが偶然重なってしまうと大きな事故になる可能性があります。これがスイスチーズの法則が指摘するリスクの本質です。
日常におけるスイスチーズの法則
この法則、実は私たちの日常にも応用できるんです。
例えば、出かける前に家の鍵をかけ忘れたことに気づいて戻ったら、コンロの火を消し忘れていた、という経験はありませんか?一つのミス(鍵)を取り返そうとした結果、他の問題(コンロの火)を未然に防いだ、という感じです。
逆に、鍵もかけ忘れ、火も消し忘れ、さらには窓も開けっぱなしだった…なんて、全ての「穴」が一列に揃うと大変なことになりかねませんよね。
どうやってリスクを減らすか?
では、どうやってこの「穴」を減らして事故や失敗を防ぐことができるのでしょうか?スイスチーズの法則は、「防御策を増やすこと」や「一つ一つの防御策を強化すること」を提案しています。例えば、医療現場では、複数のチェックシステムを設けたり、違う立場の人が確認することでミスを減らしています。
また、教育やトレーニングを通じて、個々の従業員がリスクを未然に察知できるようにすることも重要です。スイスチーズの「穴」をできる限り小さくして、事故が起こる確率を下げることが目指されます。
ということで今回はスイスチーズの法則についてまとめてみました!
防御策が多ければ多いほど、事故が起こる確率は減るので、これから日常生活でも「穴」を減らす工夫をしてみるといいかもしれませんね!